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JNS社長×野口健

廃棄物について考える

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JNSグループのスタッフは、職種に関係なく「自然を守る」という意識を強く持って仕事をしています。特に廃棄物については、グループ内に処理を行う会社があるので、その現状をスタッフの誰もが理解しています。野口さんも廃棄物の問題に積極的に取り組まれていますが、その現場でどんなことを感じていますか。

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僕は、登山中にある隊から「日本隊はどうして山にゴミを棄てるんだ」って言われて、それがきっかけでエベレストや富士山の清掃活動を始めるようになりました。そこで驚かされたのが不法投棄される廃棄物の多さです。廃棄物は、人間が生きているかぎり必ず出るものです。そこで問題なのは、廃棄物に対する人々の考え方だと思います。必要のないものは、棄ててしまえばそれで終わり。その後のことは考えない。直視することを意識的に拒絶するし、考えることから逃避する。そんな人たちが多過ぎるんだと思います。

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確かにそうですね。私もテレビや新聞で不法投棄のニュースを見るたびに心が痛みます。世界中で環境保護が叫ばれている中、日本人の意識ももっと向上していく必要がありますね。

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廃棄物によって一度汚染された自然は、莫大なコストと時間をかけないと元の状態に戻すことができません。それがどれだけ大変なことなのか。実際にエベレストも富士山も登ることよりも廃棄物を持って降りることの方が何倍も大変で労力がかかります。

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私も同じ事を感じています。社会のルールに従って廃棄し適正に処理すれば、廃棄物のほとんどは、様々な用途にリサイクルすることができます。だから棄てる前に、その後のことを考える。その意識と知識が必要だと思います。

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廃棄物は正直です。
廃棄物を見れば、その社会の病んだ部分が見えてきますよ。

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人間と自然が共存するために

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現在、深刻になっている環境破壊は、人間優先、経済優先の考え方が招いたものです。そのことへの問題意識は、誰もが共通して持っているはずです。そこで常に議論されることが自然と人間社会との共生です。私自身も常に考えていることですが、野口さんの考えを聞かせてください。

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人が関係しない場所の環境保護って簡単です。そのままにしておくだけでいいから。人間がいるから厄介なんです。
生きていくためには、生産活動も消費化活動もしないといけない。そのために、開発か保護か、経済が優先か環境が優先か、そういった100か0かの議論になるんだと思います。

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そうなると解決策がなかなか見出せない。
たとえ見出せたとしても、それは偏った解決策になりがちで、必ずどちらかに弊害が出てしまいます。そこがこの問題の難しいところです。

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青森県南西部から秋田県北西部にまたがる白神山地にマタギがいます。
農閑期の冬などに山に入って、熊とかウサギとかをしとめて食料にしている人たちです。彼らの行動が環境破壊に繋がると考える人がいます。
でも彼らは自分たちが生きてく上で最低限必要なものしか獲らないし、全てを活用するからゴミも出さない。それに自分たちに恩恵を与えてくれる自然を本当に大切にしています。彼らのことを知った時に、環境問題は、バランスなんだと気付きました。人間と自然、経済と自然、この関係がバランスよく保たれることが大切です。

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廃棄物の問題も人間が廃棄物とどうやって上手く付き合っていくか。
その方法論を考えていけばいいんだと思います。
日常の経済活動や消費活動の中で、できるだけ廃棄物を出さないように努力する。そしてどうしても出てしまうものは環境に負荷をかけないように処理する。それができれば日本も豊かで美しい国になります。

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自然を守るために私たちができること

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富士山のゴミ清掃活動に5,000人もの人が集まると聞きました。
野口さんのメッセージが、多くの人に受け入れられているからだと思いますが、どんなことを伝えているんですか。

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アフガニスタンの難民キャンプに行ったときです。そこに暮らす人たちは、戦争よって住むところを破壊され、近親者の命を奪われ、負傷し、病に冒され、精神に深いダメージを受けていました。その彼らが僕に語ったのは、「確かに戦争は自分たちの全てを奪っていく。でも戦争は、随分昔から自分たちの身の回りにある事で、憎むべき相手、戦うべき相手もわかっている。だけど自分たちが暮らす土地の川が干上がり、水が無くて人の命が奪われる。これは、誰の責任なのか」。
僕たちが招いた地球の温暖化が、知らないところで人の命を奪っている。これはショックでした。ただこの事実も、アフガニスタンに行って自分の目で見て耳で聞いたから気付いたことです。だから僕は、ゴミに触れてみてください。ゴミを拾ってみてください。そして自分たちが、環境にそして他人に与えているダメージについて考えてみてください。そう言い続けています。

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私も廃棄物の処理工場で大量の廃棄物を見るたびに、自然への負荷の大きさを感じます。資源の乱開発そして温暖化。私たちの誤った行動が、地球全体に悪影響を与え続けているんですね。
その事実に気が付いたときに、何ができるか。そこが重要だと思っています。

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環境問題は、一部の人間が眉間に皺を寄せて取り組むだけじゃ駄目なんです。問題意識をシンプルにして、できるだけ多くの人が明るく参加できるものにする。それが大切です。

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そうですね。私たち一人一人が自然を守るためにできることを考え、明るく行動する。そうすれば少しずつかもしれませんが、今よりもいい社会にきっとなります。

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